先日、札幌市で開催されたある研修会を取材した。介護事業関係者を始め医師、急性期病院の事務部長、弁護士など約１００人集まった▽人材不足、報酬改定の影響などでどこも疲弊しているのではと思いきや、「うちの訪問看護、４月に初めて新卒を２人迎えました」「単独型の居宅介護支援事業所です。ケアマネジャー20人います」など、明るく元気な話題で溢れていた▽主宰者の村中恵太さんは、老健施設職員から独立して念願のデイサービスを運営。開業がコロナ禍と重なり、利用者が来ない。残額が減っていく通帳を見て眠れない日が続いたという▽働きながら介護する家族や独り暮らしでご飯を食べることをなおざりにしがちな高齢者を支えたいと、昼食だけでなく、夕食も提供する。これが当たり、やがて口コミだけで利用者が増えた。今は次のデイの夢も膨らんでいるという。やはり、やりがいは継続の力だ。