「山脈型キャリアモデル」普及へ
- 2024/09/06
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厚労省25年度概算要求
多様な選択を可能に
厚生労働省は、介護人材の確保・定着を目的に、管理職だけでなく、介護技術のスペシャリストを目指すなど、介護職が自分の志向に合ったキャリアを選べる「山脈型キャリアモデル」を普及促進するためのモデル事業の実施を、2025年度概算要求に盛り込んだ。介護人材のキャリアパスのモデルを「富士山型」から、多様性のある「山脈型」に移行・普及させる考えだ。モデル事業は先進的な取り組みを行っている10法人程度で行う。
同省はこれまで介護人材について、裾野が狭く専門性や機能分化に乏しい「まんじゅう型」から、裾野を広げ、高度な専門性を追求する「富士山型」への構造転換を掲げてきたが、このモデルが提唱されておよそ10年が経過する。
この富士山型は、基本的には介護福祉士国家資格を取得し、施設であればフロアリーダーや施設長といったマネジメント職を目指すキャリアモデル。しかし、現場で働く介護職の中には、マネジメント職ではなく、介護技術のスペシャリストを目指したい従事者、地域住民に向けて介護の知識や技術の指導をしたい従事者など、目指すキャリアに多様性がある。また、長年勤務するには結婚・出産などのライフステージに応じた働き方を可能にすることも求められている。(以下略)