介護職にも多様なキャリアパスを! 風通しの良い職場で人材定着 小田原福祉会
- 2024/11/08
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客観的な技術力の評価が課題
厚生労働省は、介護職が自分の志向に合ったキャリアを選べる「山脈型キャリアモデル」を普及するためのモデル事業の実施を概算要求に組み込むなど、介護職の多様なキャリアパスを推進している。神奈川県で介護保険事業を営む小田原福祉会では、管理職以外にも現場のスペシャリストを目指せるようにするなど、様々なキャリアを選べる人材育成を行っている。
神奈川県小田原市を中心に、特養、グループホーム、訪問介護などを運営する小田原福祉会。同法人には各事業所から独立した「人材育成センター」という機関があり、人材を定着させるにあたって潤滑油のような役割を担っているという。例えば、新卒入社した職員が、悩みごとを直接上司に話せないというようなことがあった際、その間に入って上司へ情報共有をしたり、現場から情報をおろして研修内容へ反映したり、密に連携する体制をとっている。
「新卒入社した職員などを対象に、まずは組織の中で活躍できる人材を育てるために4年間の年次研修を受けてもらっています。多様な視点とチームマネジメントを学んでもらうことが目的です」
そう話すのは人材育成部門の安倍有輝さんだ。小田原福祉会では、まず入社した正職員に対して年次研修を実施。チームコミュニケーションや介護過程などを体系的に学ぶ。約3~4年で小チームのリーダーなど、役職を任せられる人材になっているという。(以下略)