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訪問介護 報酬下げへの対応、提示なし 財政審分科会
  • 2024/11/22
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介護保険見直しを議論

財務省の財政制度等審議会財政制度分科会は13日、「社会保障」について議論した。今年度介護報酬改定の基本報酬引き下げにより厳しい経営状態にある訪問介護については、処遇改善加算など既存施策を挙げるにとどまっている。一方、全世代型社会保障構築の改革工程で2028年度までに実施を検討するとされている「2割負担の範囲拡大」「ケアマネジメントへの利用者負担導入」「軽度者への生活援助サービスの地域支援事業への移行」については実施を求めている。

個別項目の筆頭に挙げたのは、訪問介護だ。倒産件数が増加しているとの指摘は踏まえつつも、「施設事業に比べ新規参入も容易であり、事業所数は増加」と指摘。今年度介護報酬改定では高い処遇改善加算率を設定し対応済みとのスタンス。厚労省が25年度予算概算要求に盛り込んだ、ヘルパーへの職員同行支援にかかるかかり増し経費の支援や、ヘルパーの魅力発信の広報事業などの根拠となる調査結果を示し「引き続き処遇改善加算の取得を促しつつ、人手不足にはニーズを踏まえた人材確保策を推進すべき」と提言。基本報酬引き下げをカバーする対応には言及していない。

老健施設と介護医療院の多床室での室料負担は、24年度介護報酬改定で、事実上生活の場として機能しているその他型・療養型の老健施設と、Ⅱ型の介護医療院を対象に月額8千円相当の室料負担を徴収するとされた。(以下略)

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