内閣府は17日に開かれた経済財政諮問会議で、２０２５年度の国と地方の基礎的財政収支（ＰＢ）が４・５兆円の赤字になるとの中長期試算を示した。政府は25年度にＰＢを黒字化するとの目標を掲げ続けていたが、達成は先送りされる見通しだ。昨年成立した、経済対策も含む約14兆円の補正予算への支出などが影響した。

試算によると、25年度は対ＧＤＰ比０・７％減の赤字。補正予算にのほかに、年収の壁是正に向けた所得税基礎控除の引き上げ、防衛費増強などにより５・３兆円悪化したとしている。

試算では26年度については、経済成長に伴う歳入増や、歳出の縮小により、実質成長率が０％台半ばの過去投影ケースでも０・１％（８千億円）の黒字、成長率が20年代後半に１％台半ばの成長移行ケースでは０・３％（２・２兆円）の黒字に回復すると見込んでいる。（以下略）