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高齢者の意志を尊重したケアを ノーリフト協会セミナー
  • 2025/02/18
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移動・移乗支援時はコミュニケーションを重視

日本ノーリフト協会(神戸市、保田淳子代表理事)はこのほど、ノーリフトケアの推進国であるオーストラリアの医療・介護現場から、高齢者にとって心地良いケアを学ぶセミナーを開催した。リフトを活用することで高齢者の心身に負担を掛けず、丁寧にコミュニケーションを取りながら移動・移乗支援を行っている事例などが紹介された。

介護ロボットや医療機器のプロダクトデザインなどを行うMTヘルスケアデザイン研究所(中央区)の阿久津靖子代表は、昨年10月に同会と共に訪問したオーストラリア・ゴールドコースト市内の公立病院や介護施設などの様子を紹介した。高齢者が利用する居室には、リフトを使用するための広いスペースが用意されており、リフトが備え付けられている部屋もあった。施設では様々な種類のリフトを使用しており、高齢者・職員の体に負担を掛けず、移動や移乗の支援をすることで、丁寧なコミュニケーションを行いながらケアをすることを重視していた。実際にケアを受けていた高齢者は、職員と会話をすることで、安心した様子でリフトに身を任せていたという。

阿久津代表は日本の医療・介護事業者に向けて「高齢者がどんなケアを受けたいのかヒアリングを行い、一人ひとりの意志を尊重するよう、組織全体で取り組むべきだ」と訴えた。

講演する阿久津代表

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