介護職員の給与、4.6%増 厚労省調査
- 2025/03/28
- バックナンバー
- ピックアップ記事【1面】
全産業平均との差は拡大
2024年度介護報酬改定で創設された新たな介護職員等処遇改善加算の取得により、月給・常勤の介護職員の基本給は、昨年9月末時点で平均25万3810円となり、前年度より1万1130円(4・6%)増加したことが、厚生労働省が24日に開催した社会保障審議会介護給付費分科会に示した調査結果から分かった。この引き上げのために、加算率の引き上げなどで増えた加算額の全額を24年度分の賃金改善に充てている事業者が8割に上ったことから、追加的な支援策を求める声も上がった。
調査は昨年10月、全国の介護保険3施設や特定施設、グループホーム、訪問介護、通所介護など1万3801事業所・施設を対象に実施。新加算の取得状況などを尋ねた。8180事業所(59・3%)から回答があった。
基本給は、月額基本給と毎月決まって支払われる手当(通勤手当、超過労働給与等は含まない)。基本給にすべての手当や一時金を加えた介護職員(月給・常勤)の平均給与額は昨年9月時点で33万8200円で前年より1万3960円増加。内訳の基本給、手当、一時金とも前年より増加していた。また、サービスごとの平均給与額も、いずれのサービスでも1万円以上増加していた。
昨年9月時点で新加算を取得している事業所は95・5%。加算ⅠとⅡは合わせて77・9%。加算Ⅲは11・8%で、上位3区分で9割を占めた。給与等の引き上げ(予定)対象者を、施設・事業所の職員全員とした事業所が6割近くだった。(以下略)