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  • 2025/06/06
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「要介護1の認定を受けた後、足の病気で動くのが大変になったのに、こないだ要支援になったんだよ! おかしいじゃないか!」。ある地域の障害・高齢福祉の講演会。

70代後半くらいの男性がこう声を荒げた。厚労省は今回、在宅や通所の介護サービス利用者を対象に要介護認定のベースとなるタイムスタディ調査を行う。実に16年ぶりのことだ▽調査をもとに1次判定を見直すとなれば、介護保険の入り口の話だけに非常に影響は大きい。2009年度見直し時の混乱も脳裏をよぎる。

だからといって、十何年も前のデータと仕組みのままで認定を続けてよいのだろうか。認知症の人の要介護度が低く出るという指摘は、もうずっとなされてきた。必要な介護が利用できず苦しんでいる人もいるだろう▽厚労省の部会では「介護の手間で判定するのがいいのか」と投げかける声もあった。抜本的な見直しが必要な時期は、とうに来ている。

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