- 2025/06/27
- バックナンバー
- ピックアップ記事【その他】
資格取得支援拡充で区内就職をアピール
東京都練馬区では2016年度から、14時間の研修を修了すると区内の要支援者に対する生活援助サービスの担い手となれる独自の介護スタッフ研修を実施している。今月10日、2025年度第1回目の研修が修了し、50人が修了式に参加した。区では今年度から、介護事業所で働きながら介護職員初任者研修などの資格取得を目指す場合の賃金や研修受講料を補助する「訪問介護採用応援事業」を、東京都事業を補完する週8時間以上10時間未満の短時間労働にまで対象を拡大。修了式と合わせて行った就職相談会で事業の活用を促した。
練馬区では介護分野への参入間口をより広げるため、4日間で14時間の「介護スタッフ研修」を2016年度から独自に創設。修了者は区内の要支援者に生活援助サービスを提供できるようにしている。
区によると、2024年度までに介護スタッフ研修の修了者は1333人。そのうち437人が介護事業所に就業した。就業率は32・8%に上る。さらに、就業した後に初任者研修を修了した人は155人、実務者研修修了者は68人、介護福祉士取得者が30人となっており、介護スタッフ研修を入り口にキャリアアップを図りながら介護業務に従事する人の確保に効果を上げてきた。
今年度の第1回目となる介護スタッフ研修には60人の募集定員に対し83人の応募があったという。抽選で76人が受講し、最終的に50人が修了した。区内事業所への就業に関心を持ってもらうため、練馬区介護サービス事業者連絡協議会(事連協、会長=加藤均みんなのかいご代表)と連携し、修了者に直接自事業所のPRなどができる就職相談会を実施するのも恒例となっており、今回も15法人が参加した。大半は訪問介護事業所だ。
「研修を無事終えて気持ちに余裕ができたタイミングで直接事業者から話を聞くことができると、就業へのモチベーションも高まると感じています。実際に就職に結びついた実績も増えているので事業者にも好評です」(区高齢施策担当部高齢社会対策課計画係・三好孝宏係長)(以下略)