- 2025/07/15
- バックナンバー
- 最新ニュース
第6回福祉用具専門相談員研究大会(小野木孝二大会長)が6月19日、浅草橋ヒューリックホールで開催された。今年度のテーマは「介護人材不足を補う福祉用具サービスの役割」。介護人材不足を補う福祉用具サービスや、福祉用具メーカーとの連携・協働など5テーマ40演題での口述発表やシンポジウムなどが行われ、現地・オンライン合わせて1200人以上が参加した。
小野木大会長は冒頭の挨拶で、介護人材不足など厳しい課題を抱えるなかで「福祉用具は人の手を借りることなく自立を支援する機器。福祉用具事業者の役割は今後ますます重要になる」とし、大会テーマと絡めて福祉用具専門相談員の役割を強調した。
フランスベッド(新宿区、池田茂社長)は、多職種で福祉用具の勉強会を開催した事例を紹介。勉強会では、医師・リハビリ専門職・ケアマネジャーなど37人が参加し、福祉用具の適切な使用法や制度改正のポイントについて学ぶ90分構成。退院支援から在宅生活に至るまでの福祉用具の活用を、図面や写真を用いて多職種に向けて説明し、給付制度の活用方法や利用者負担額の試算も提示した。
また、勉強会内で開催された体験会では、椅子にもなる介護ベッドや自動ブレーキ付き歩行器、排泄予測支援機器などを展示し、製品ごとに使用方法や利点・注意点を解説。参加者は実際に機器に触れ、専門職間での活発な意見交換が行われたという。
発表者は「顔の見える関係づくりが多職種連携を深め、結果的に利用者支援の質向上にもつながる」と話し、今後も福祉用具への理解を深めてもらうため、継続して勉強会を開催していきたいとした。
このほか、福祉用具の利用効果を可視化した取り組みや、メーカーと連携協働した取り組みの発表なども行われた。