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特養は記録、通所はリハ評価などにAI 厚労省調査 サービスごとに特色
  • 2025/09/19
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介護現場におけるAIの活用について、特別養護老人ホームでは記録や見守り、通所介護ではリハビリや送迎などで導入されていることが、厚生労働省の調査研究事業から分かった。調査ではAI活用製品・サービスが79件、研究事例108件が確認され、サービスごとに活用分野が大きく異なっている。

本調査は、厚労省が2024年度老人保健健康増進等事業の一環として実施したもの。国内外の事例収集に加え、AI活用機器・サービスの開発事業者14社と導入事業所7カ所にヒアリングを行い、生成AIを含む最新の活用状況を整理した。

特別養護老人ホームでは「記録作成」と「見守り」が中心だ。施設内の動作データをセンサーで収集し、AIが転倒などの異常を検知。巡回の負担を軽減しながら利用者の安全を確保する。さらに、介護記録を音声入力で自動電子化する仕組みも導入され、夜勤時の業務効率化に効果があったとも報告している。

一方、通所介護(デイサービス)ではリハビリや送迎分野での応用が目立つ。調査対象となった事業所のうち2事業所が身体アセスメントにAIを導入し、専門職の評価を補完していた。また、機能訓練計画の自動作成や送迎ルートの最適化に活用する例もあり、勤務希望や過去データを生成AIで分析して最適なシフトを提示する取り組みもあった。現場からは「訓練計画の精度が上がり、送迎業務の効率化につながった」との声も寄せられている。(以下略)

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