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リフト導入で腰痛ゼロ 埼玉労働局 安全衛生の模範事業所を表彰
  • 2025/10/28
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厚生労働省埼玉労働局は8日、2025年度安全衛生にかかる表彰式をさいたま市で開催した。介護リフトなどの導入による介護職員の腰痛対策の取り組みを評価された特別養護老人ホームなどが受賞した。

埼玉労働局は、労働者が安全で健康に働くことができる職場環境づくりを啓発する取り組みとして、安全衛生の模範となる市内の事業者や個人の表彰を毎年行っている。今年は、介護リフトなどを導入し、職員の腰痛・関節痛対策に取り組んでいる特別養護老人ホーム杏樹苑爽風館(入間市、杏樹会)が優良賞を受賞。10年前の開所当初から腰痛による労働災害は一度も起きていない。

施設長の酒本隆敬さんは「職員の負担軽減に加えて、ケアの質の向上にもつながった」と話す。職員一人ひとりの介助の個人差が無くなったことや、介助中のコミュニケーションが増えたことで、入居者からは安心感が強いという声が寄せられているという。

リフトなどの活用を定着させた過程について、杏樹会理事長の大久保秀男さんは「研修を通して職員に負担軽減の効果を伝え、徐々に理解を得た」と振り返る。酒本さんは「良い介護観を持った職員達が、何歳になっても健康に仕事を続けられる環境を目指したいという思いが対策の動機だった」と力強く話した。

このほか、建設業など様々な業種の8事業所と個人4人が受賞した。


大久保理事長(右)と片淵仁文労働局長

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