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ケアマネの更新制を廃止へ 厚労省提案 定期的な研修受講は継続
  • 2025/11/07
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介護現場で働くケアマネジャーから一定期間内の研修受講負担が大きいなどの声が上がっていた「更新制」について、厚生労働省は10月27日、廃止する案を社会保障審議会介護保険部会(部会長=菊池馨実早大理事)に示した。5年ごとに所定の研修(更新研修)を受講できなければケアマネ資格を失う仕組みはなくなり、一度試験に合格すれば資格を保持できる。ただ、引き続き定期的な研修の受講は求める。詳細は来年度以降の調査研究事業で検討する予定だ。(2面に関連記事)

厚生労働省は、人材確保や質の高いケアマネジメントの実現に向け、①ケアマネの資格取得要件の見直し②業務のあり方の整理③更新制・法定研修の見直し④主任ケアマネジャーの位置づけの明確化――の4点の見直し案を部会に提示した。

現場が強く見直しを求めていたのが「更新制」と、その要件となる更新研修の廃止だ。

ケアマネジャー資格の更新制は2006年度に導入。初めての更新は88時間、2回目以降でも32時間の受講が必要で、受講できないと更新ができなくなる。ケアマネとして働きながら研修受講の時間を確保し、かつ高い受講料の支払いを求められること、都道府県によって受講料負担が異なることなどから、現役ケアマネから批判が多かった。更新制は介護保険法に記載されており、廃止するには法改正が必要になる。

廃止を提案したのは、更新をせずに退職するケースをなくし、ケアマネ数を増やしたい狙いがある。

一方、更新制は廃止してもケアマネの質の担保のため定期的な研修受講は必要として、例えば5年の期間中にオンデマンドなどで毎年6~7時間の研修を受講する仕組みを設ける見込み。時間数の縮減も検討する考えだ。(以下略)

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