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- 2025/12/05
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11月下旬に山口県下関市で行われた全国老人保健施設協会の大会。同市出身のタレント、田村淳さんの講演では、2020年に亡くなった母・久仁子さんの終活と看取りが語られた。
久仁子さんは看護師。「さすが」と思ったのが、終末期医療についての意思表示だ。淳さんが成人して以降、毎年誕生日に電話をしてきて「お誕生日おめでとう」「私に延命治療しないでね」。この2つを伝え続けたという。
久仁子さんが末期がんと分かったとき、田村家の家族会議は3分で終了。「母ちゃんが20年にわたって“治療しないで”って言ってくれていたから僕たちはジャッジできた。ありがとうとも思いました」。
介護報酬や診療報酬上でACPの取り組みが求められるようになり数年経つが、この間「入院・入所してからでなく、もっと早いタイミングで実施を」という声を耳にする。久仁子さんのエピソードに大事なヒントがある。

