介護施設の食費 基準費用額引き上げへ 給付費分科会
- 2025/12/12
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期中報酬改定で対応
厚生労働省は3日、介護保険施設での食費の基準費用額について「必要な対応」を検討する考えを、社会保障審議会介護給付費分科会に示した。来年度の期中の介護報酬改定で、介護職員等の処遇改善への対応と合わせて、引き上げを検討する方向性だ。
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基準費用額とは、施設で利用者が負担する食費、居住費の平均的な費用を勘案して定められた額。食費については、2021年度改定では20年度介護事業経営実態調査で算出した費用と、基準費用額の差があったことを踏まえ53円引き上げ。しかし、24年度改定では対応は行わなかった。
厚労省は分科会にこのほど公表された25年度介護事業経営概況調査の結果を説明。24年度決算での介護保険施設での食費平均額は月4万6938円で、現行で4万3928円の基準費用額を3010円上回っていたと説明した。
介護保険法では基準費用額について、施設での食事提供などに必要な費用が著しく変動したときは、「すみやかに改定しなければならない」との規定がある。
こうした状況を踏まえ同省は、在宅生活の利用者との負担の均衡を図る観点から、「利用者負担への影響を踏まえつつ、必要な対応を検討してはどうか」と提案した。(以下略)

