毎週金曜日に配信しているメールマガジンで、紙面へのアンケートを掲載している。人気が高いのは「私の医療・介護物語」だ。私も毎回楽しみにしている。

間もなく１９０回、多くの方に執筆していただいた。介護や医療の専門職として看取りの経験が豊富であっても、こと自分の家族となると勝手が違う。

思うようにならないストレスや本意ではない衝突に悩み、亡くなった後にほっとしたり悔いが残ったり。そんな人間くささに引き込まれる。

独り暮らしの90歳の義父の遠距離介護に試行錯誤中だ。生きがいだった義母の介護が終わってから坂道を転げ落ちるように弱り、トイレやお風呂も自力では難しくなった。勧めるサービスや福祉用具はことごとく拒否。

わがままの裏には何のために自立していなければならないか、という心の叫びがあるのだと思う。その声を聴いてくれる人がほしいのだが。