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【特集】「分断・格差」、きっとそばにある 乗り越える処方箋
  • 2025/12/26
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分断・格差――。世界中がいまこの厚い雲に覆われているようだ。あちらこちらに見えない深い溝がある。明日には自分もその溝に転げ落ちてしまうかもしれない。そんな不安や閉塞感が蔓延すれば、人のことなどどうでもよくなり、自分のことしか考えなくなっていく。

そんな社会に生きたいと思わない。ではどうすればいいのだろうか。

国同士の紛争を止めたりするような巨大な権力は到底持てないが、身近にある溝を埋めるためにできることは、きっとあるはずだ。

介護分野の人手不足解消に向けた生産性向上の取り組みは、テクノロジーだけにしか目が向かなければ現場からやりがいを奪い、人材の流出を加速させる。だが、経営者が真剣に現場と向き合って、対話して、一緒に成長することに喜びを見い出せればどんな変化にも強い、活気にあふれた組織を手に入れることができる。外国人介護人材も、違いを問題と思うか尊重するか、単なる頭数と考えるか共に生きていく家族・友達と見るかで、職場も地域も幸福度が大きく変わる。

一人ひとりがそうやって身近な人を大切に思えば、溝は小さくなり、きっと明日や将来が楽しみになる。そう信じて、シルバー新報は2026年も皆さんに小さな希望を届けたい。

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