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本紙主催 お互いの違いに気づき、受け入れ、楽しむ 「微分帖」の体験ワークショップ盛況
  • 2026/02/17
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本紙と月刊ケアマネジメント、未来をつくるkaigoカフェ(高瀬比左子代表)は1月30日、共催で体験ワークショップ「遊びながら学ぼう『あなたを知る、わたしを知る』」を初めて開催した。介護職を中心とした多様な職種が50人以上参加し、他者と共に一つの物語を作る「微分帖」を体験。相手と自分の違いに気づき、受け入れ、楽しむ経験を通して他者理解や心理的安全性の高いチームビルディングのヒントを学んだ。

微分帖とは、美術作家と介護職という2つの顔を持つ宮田篤さんが考案した複数人で行う文章遊びだ。紙を二つ折りにして冊子を作り、起承転結で4ページ分の小さな物語を書いて相手に渡す。受け取った人は中にもう1冊の冊子を挟み込み、前後の文脈が繋がるように情報を書き足して物語を膨らませていく。宮田さんは「お話の終わりに文章を書き足すのではなく、間に展開を書き込むため、一人では決して思いつかない不思議でおかしみのある物語が生まれる」と説明する。

ワークショップのテーマは「あなたを知る、わたしを知る」。微分帖を通じて他者との考え方の違いを知り、個性を活かしたチームづくりや個別ケアの視点を得ることがねらいだ。

参加者は介護職のほか、音楽教師など、遠方から新幹線に乗って来た人も。さっそくペンと紙を手にしたはいいものの「何を書けばいいのか」と周囲の様子をうかがいながら筆を進めた。ある人はこんな文章を書いている。

「ひとりで 温泉に行った 楽しい仲間ができて 帰りたくなくなった」

これを受け取った人が完成させた文章は「ひとりで 温泉に行った 海外へ サトゥルニア(イタリア) マッサージ最高 人が優しい 楽しい仲間ができて 帰りたくなくなった」。てっきり日本の温泉に行ったのかと思いきや、海外での温泉旅行になっていた。予想できない物語の展開は他の参加者の間にも生まれていたようで、あちこちで笑いや感嘆の声が挙がっている。

介護の枠を超えた様々な人達が出会い、お互いの価値観を認め合い「それ、面白いね」と称え合う時間。感想を聞いてみると「自分の考えだけが正しいとは限らないという気付きを得た」「面白い話が書けなくても他者の協力を得ることで芸術的な文章になった」などの声が。お互いの得意・不得意も共有し、相手に委ねて補い合うことが、誰もが自然体で楽しく過ごせるチーム作りにつながるのかもしれない。

kaigoカフェの代表の高瀬比左子さんは「楽しむことの大切さを改めて実感した」と話し、笑顔でワークショップを締めくくった。


微分帖について説明する宮田さん


笑顔が溢れ「満足した」という声が多く寄せられた

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