- 2026/02/24
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2025年4月1日、共生型の特別養護老人ホーム「ノテ南船橋」(社会福祉法人ノテ福祉会)が千葉県船橋市に誕生した。施設内に居宅介護支援、看護小規模多機能型居宅介護、就労継続支援A型の事業所が営むパン屋・うどん屋を併設。高齢者と障害者、その家族や地域の人々が共に過ごすコミュニティとしての役割を担っている。施設長の佐々木悠祐さんは「地域全体で介護を支える拠点の役割を掲げています」と話す。
特養には100人が入居しており、就労継続支援A型では7人が利用、看多機は29人の登録がある。入居者の平均要介護度は3・8で比較的自立度は高い。就労支援の利用者は20~30代が多い。全体の職員数は約100人で、平均年齢は40代。「在宅から施設まで、特養を拠点に住み慣れた地域での暮らしを支える」。札幌市に本部を構えるノテ福祉会が推進するノテ地域包括ケアシステムを関東地域にも浸透させるべく開設された。
「地域住民や障害者・児童・若年層・高齢者など多世代にわたる多様な主体が交流でき、生き生きと地域で暮らし続けられる共生社会の橋渡しをしていきたい」
そう話す佐々木施設長が紹介したのは、施設の1階にあるパン工房「リアン」。就労支援の利用者と職員が手作りした様々な種類のパンが並ぶ。隣にはうどん屋「開拓うどん南船橋」もあり、店内はガラス張りで、中の様子が外からもよく分かるようになっている。
「この辺りにはパン屋がないので子連れのお客さんがパンを買いに来たり、学生がおやつを食べながら勉強したり、多くの世代が訪れる場所になっています」
同じフロアにある交流スペースでは地元の中学校の吹奏楽部による演奏会や、徘徊する認知症の人への対応を学ぶ徘徊模擬訓練も開催。施設で暮らしていても入居者が地域との関わりを絶やさないことが狙いだ。
「食事やイベントの開催をきっかけに入居者さんとコミュニケーションを深めるご家族さんも多く、好評を得ています。地域と家族が施設と一体となって高齢者の暮らしを支えることで職員の負担も軽減し、介護保険制度の持続に結び付きます」
ケアワーカー長を務める浅海幸生さんは「地域交流は職員にも良い影響を与えている」と力強く話す。
「入居者さんがこの施設に入居した理由をご家族さんから伺ったりすることもあり、やりがいを感じます」(浅海さん)
今後は小規模多機能型居宅介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所のオープンも予定しているという佐々木施設長。「介護・医療を必要とする人や、住み慣れた自宅での暮らしを続ける人のサポートも強化し、地域の拠点として街の皆さんが介護の困りごとを気軽に相談できる場所を目指します」。
浅海さん(左)と佐々木施設長
パン工房や交流スペースを通じて特養を誰もが入りやすい場所へ

