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事業所の垣根超えケアマネを育成 佐賀県の地域同行型研修
  • 2026/05/15
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 人材とスキルを地域に還元

「ケアマネガチャ」と揶揄されるように、ケアマネジャーの質のばらつきが指摘されて久しい。佐賀県は、主任や初任のケアマネジャーのスキルアップを図るため、2016年度から「地域同行型研修」を実施している。事業所の異なる初任のケアマネと主任ケアマネが、モニタリングや担当者会議に同行し、学び合い、地域レベルでケアマネの質の向上を目指す取り組みだ。実践を体感することで気づきを得られやすく、ケアマネ同士の交流や、地域単位での質の底上げにもつながっている。(2面に関連記事)


地域同行型研修の一コマ

地域同行型研修は、日本ケアマネジメント学会(白澤政和理事長)が考案したプログラム。主任ケアマネがスーパービジョン(支援者が質の高い支援を行うために、上司や先輩から助言や指導、サポートを受ける仕組み)による人材育成スキルを学び、地域のケアマネ全体のスキル向上に寄与することが目的だ。初任ケアマネ(初任者)とアドバイザーの主任ケアマネがペアになり、3カ月程度かけて実施する。

佐賀県では、16・17年度にモデル事業を実施。18年度に県内の3保険者から、佐賀県居宅サービス事業者協議会や介護支援専門員協議会など4つの職能・事業者団体の連合体である「佐賀県介護保険事業連合会」が委託を受けて、現在まで実施している。

同行型研修の一連の流れはこうだ。3保険者が受講希望者を募集。連合会が申込者の地域やキャリアを勘案してマッチングを行い、ペアを決める。アドバイザー(主任ケアマネ)は事前研修に参加し、スーパービジョンの演習を行う。

そして、ペアが初日の全体研修で対面。一緒に初任者のアセスメントを見て、主任ケアマネが良い点に着目し、気づきを引き出す助言をする。

その後、約3カ月の間に、サービス担当者会議への出席と同行訪問モニタリングを行う。全体研修での初任者のプレゼンテーションで修了だ。

2023年度に初任者として地域同行型研修に初めて参加した犬塚病院居宅介護支援事業所(佐賀県鹿島市)の並木槙さんは、1人ケアマネ事業所で、頼れる先輩ケアマネが不在だった。当時ケアマネジャー歴3年目。「地域の先輩の胸を借りるつもり」で一歩踏み出した。

一方、ペアを組んだ同じく鹿島市のゆうあい介護保険サービスの主任ケアマネ・中島栄子さんは、ケアマネ歴21年のベテランだが、自身が主任として、ケアマネに適切な指導ができているかを確認するため受講をしたという。(以下略)

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