- 2026/05/29
- バックナンバー
- ピックアップ記事【1面】
小多機など「基本報酬引き上げを」
厚生労働省は25日、2027年度介護報酬改定を議論する社会保障審議会介護給付費分科会を開催し、個別サービスの議論を開始した。まず小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、認知症グループホームの地域密着型サービスの現状と課題を議論。赤字事業所が多い状況を踏まえた基本報酬の引き上げを求める声が目立った。
同省は各サービスについて、人材不足の中でのサービス提供体制確保の方策や、事業者の事務負担軽減の観点から加算の見直しなどを論点に挙げた。
介護経営事業概況調査によると、24年度決算での赤字事業所の割合は、小規模多機能型居宅介護(小多機)で40・6%、看護小規模多機能(看多機)34・4%、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)30・7%。割合としては少なくない。
小多機の請求事業所数は2021年度をピークに減少しており、介護人材や利用者確保が課題となっている。厚労省が示した「小多機のさらなる普及」という論点の記載に対し、委員から「単純に〝普及を目指す〟でいいのか。場合によっては類型の多機能化を図って、サービスとマンパワーを集中させることも検討を」「半数近くの事業所が赤字という現状で全国的な整備推進は難しい」などの意見があり、基本報酬の引き上げなど足元の見直しを求めた。
これに対し、「本人や家族のニーズが減ったわけではなく、利用したくてもできない壁があるのではないか」(認知症の人と家族の会・和田誠代表理事)として、入所に伴うケアマネ変更などの仕組みを見直すよう求める意見も上がった。
看多機は、請求事業所はトータルでもまだ1100程度だ。医療提供を強化した有料老人ホームや訪問看護事業所との競争で、新規参入が鈍っているとの指摘もあった。
地域密着型サービスであるため、看多機のない7割以上の市町村では利用ニーズがあっても提供しづらい状況がある。日本看護協会の田母神裕美常任理事は、「区域外利用も一つの方策」とした上で、区域外利用で発生する事務負担の軽減など利用しやすい仕組みづくりを求めた。(以下略)

