- 2026/08/21
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福祉用具は、利用者の自立を支え、在宅生活の可能性を広げる一方、その効果は選定や使い方によって大きく変わる。適した用具を暮らしの中で生かすには、ケアマネジャーと福祉用具専門相談員をはじめ、多職種が互いの専門性を持ち寄ることが重要だ。職種の垣根を越えた連携と、利用者本位の福祉用具選定のあり方を考える。(2面に関連記事)
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大森山王居宅介護支援事業所・八角誠さん
大森山王居宅介護支援事業所(医療法人財団中島記念会)のケアマネ・八角誠さんは、専門相談員として長年福祉用具の現場に携わってきた経歴を持つ。
もともと眼鏡や補聴器販売の仕事をしていた八角さんが、福祉用具の世界に入ったのは2008年。母親の入院がきっかけだった。通常型からティルト・リクライニング式の車いすに変わったことで母親の姿勢が変化するのを目の当たりにし、「用具1つで可能性が変わる」ことに面白さを感じたという。福祉用具卸の会社で営業と専門相談員を経験した後、福祉用具事業所の管理者などを歴任。14年には福祉用具事業所の立ち上げにも携わった。地域の同業者との連絡会を立ち上げ、勉強会やヘルパーとのスライディングシートの研修などにも取り組んできた。
現在はケアマネとして利用者の生活全体を支える立場にある。担当する利用者の約75%が福祉用具を利用しており、専門相談員時代に培った知識をケアマネジメントにも生かしている。
専門相談員とケアマネの双方を経験した八角さんが重視するのが、それぞれの専門性を生かした連携だ。
「福祉用具の選定に正解はありませんが、間違いはあると思っています。例えば、80センチm必要な場所に60センチmのものを持っていけば、そもそも足りない。そうした間違いを避けるための知識は必要です」
その上で、リハビリ職が身体機能や動作を評価し、専門相談員が課題を解決する用具を提案するなど、職種間で知識を持ち寄ることで選択肢を絞り込んでいく。連携の過程そのものが、専門相談員にとって新たな知識を得る機会にもなる。また、専門相談員が選定した商品が「こんな商品があるのか」とリハビリ職の知識にもなっていく。
では、ケアマネにはどこまで福祉用具の知識が必要なのだろうか。八角さんは、新商品が次々と登場する中で「こういうものもある」という選択肢を持つための商品知識は必要だと話す。その一方で、ケアマネが「この商品を持ってきて」と具体的な製品まで決めてしまうことには慎重だ。
「ケアマネが福祉用具の知識を持つのは大事ですが、あくまで選定は専門相談員。ケアマネ側から提案するにしても『こういうのもあるけど、どう思う?』くらいがちょうどいいと思います」(以下略)

