- 2026/09/29
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支援求める声を待つ
ケアマネジャーと高齢者の関わりを描いたコミックエッセイ「ヤベー高齢者ばかり担当しているケアマネの日常」(KADOKAWA)。個性豊かな利用者たちを「ヤベー」と表現しつつも、一人ひとりに対し親身に接する著者の姿が胸を打つ。在宅介護現場ではカスタマーハラスメント対策が喫緊の課題だ。現役のケアマネである著者ケンさんは、利用者との関わりについて「善意を押し付けず、本人が支援の必要性に納得することが大切です」と話す。
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ケンさん
約20年前に介護業界に飛び込んだケンさんはデイケアや訪問入浴での勤務を経た後、施設から在宅まで様々なサービス種のケアマネを経験。現在は居宅介護支援事業所の主任ケアマネとして働いている。境遇や性格、家族との関係性、既往歴なども様々な高齢者を地域の多職種と支える奮闘記を描いた漫画がSNSで注目を集め、2026年2月に一冊の本を出版した。
漫画に登場する高齢者のエピソードは、どれも人間味に溢れ、クスッと笑えるものばかりだが、中にはサービス導入を受け入れようとしない人も。実際には困難事例に対してどのように対応しているのか尋ねると「大切なのは本人が支援の必要性を自覚すること」とケンさんは話す。
「介護保険は利用者と事業者の契約に基づくもので、善意の押し付けはできません。拒否がある方ほど『自分は健康だ』という意識が強く、納得してもらえるまで待つこともしばしばあります」
具体的には、脱水や体調の急変、転倒・骨折による入院などが自覚を促すきっかけとなり、サービスを開始することが大半だという。「例えば、いわゆる『ゴミ屋敷』に住んでいた方は、施設入居を拒んでいましたが長年の生活環境が災いし体調が急変。入院を経験したことで入居に納得してくださったことがありました」。
しかし、介入困難に起因するのは利用者本人の事情だけではない。過去の利用者家族の中でアルコール依存症や精神疾患が疑われる人がいたことは珍しくなかったとケンさん。理不尽なクレームや脅迫を受けた経験を振り返り、「問題の核心は家族の精神状態にあるケースが多い」と強調する。
「介護サービスを必要としているということは、日頃から家庭内で立ち行かない問題を抱えているということ。行き場を無くしたストレスによって些細な出来事が引き金になり、怒りの矛先がケアマネに向いてしまう危険があります。そういったリスクを防ぐためには、まずはチームでアイデアを出し合い、さらに必要に応じて地域の他職種を交えてアプローチすることが王道ですね」
誰かのSOSはみんなのSOS――お互いの負担を少しずつ分かち合える社会に変わっていくことが必然だ。
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コミカルな小芝居で利用者の心をつかむことも

