- 2026/10/06
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専門性を適正に評価を
千葉県船橋市の有限会社アシストが運営する「ひだまりの家ホームヘルプサービス」(千葉県船橋市、久保田洋助社長)は、介護保険制度施行時から介護保険の訪問介護を行い、障害福祉サービスの居宅介護や総合事業の訪問型サービスについても、利用者や行政のニーズを受けて提供してきた。訪問介護事業所の所長を務める久保田惠子さんは、改めて「生活援助の専門性」を適正に評価すべきと訴えている。
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久保田さん
「ひだまりの家ホームヘルプサービス」(以下、ひだまりの家)は、介護保険前からの自費の家事支援ヘルパー派遣から出発した。現在は20~70代のホームヘルパー35人が働いている。うち15人は常勤ヘルパーだ。
実は、ひだまりの家は、他の訪問介護事業所に比べて、生活援助や総合事業の訪問型サービスの提供件数が多い。
訪問介護の生活援助や訪問型サービスは、一定数以上は受けない方針をとっている事業所が多いことはいまや周知の通りだ。
「地域包括支援センターも訪問型サービスを提供する事業所を探して苦労されているようです。どこかが提供しなければならないので引き受けるしかありません」と久保田さんは話す。
地域のケアマネジャーからの依頼も含め、可能な限り引き受けてきた結果、生活援助の提供件数は全体の3割を占めるようになった。
今は、相談をつないだ先の介護保険で必ずサービスが受けられるとは限らないのが実態だ。「ヘルパーが少なくなって、この産業はどうなるのか。おかしなことが起こっています」。利用者から「介護保険料を払っているのにサービスを受けられない」と嘆かれたこともある。
先般、機会があって県が実施する経営に関するコンサルティングを受けた。「担当のコンサルタントに『生活援助が多すぎる。小さい事業所ならなおさら、身体介護にしてください』と助言されました」と苦笑いする。他の事業者が提供しないサービスを、利用者の必要性を考えて提供した結果、採算が厳しくなるというのは皮肉な構造だ。
利用者の内訳を見ると、要介護1・2、要支援2で3割。この層は日常生活動作ではまだまだできているところもある一方で、一人で行うことのできなくなった動作もあるという。
「実際のところ、要介護1・2の利用者が利用したがっているのは生活援助なんですよ」(久保田さん)。
久保田さんは、介護未経験者を対象とした船橋市の入門的研修の講師も務める。修了者に「すぐに働きたいですか?」と尋ねると何人かの手は挙がる。しかし、訪問介護事業者側は身体介護にシフトしたいため、総合事業の訪問型サービス(生活援助)しか提供できない人材よりも、初任者研修修了者を求めている。この〝食い違い〟が、修了生は輩出しても、サービスにはつながっていない状況を生み出している。
「利用者がサービスを選択できない状況」を解消するために、生活援助の単価を引き上げ、総合事業の訪問型サービスの報酬単価を生活援助と同等の単価にすべきだと訴える。
近年の物価高を反映して、訪問介護事業所の経費は増加の一途だ。しかも、働き方改革を受けて20時間以上勤務のヘルパーは社会保険に入るようになり、健康診断、研修費用、諸々の経費に至るまで数年前に比べてはるかに大きな出費となっている。
「そんな中ですが、ヘルパーたちは非常によく働いてくれています」
利用者一人ひとりの生活状況を把握し、家族関係も知り、利用者の思いや心の変化を見ることができる存在であること、介護や病気に関する必要な知識、介護技術を学んでいるヘルパーはとても質の高いケアを提供していると強調する。
「身体介護と生活援助で報酬に差があることがおかしい。もっと報酬を上げてもいいはずです」

